【インド編】バラナシ青年のハイレベルな話術と対応法
バラナシのガンジス河近くに到着すると、必ず青年たちに声を掛けれれる。流暢な日本語で。男性と女性で少し異なるかもしれないけれど、私の場合聞かれたことは、
①名前は?
②どこから来たの?
③何歳?
④今学生?社会人?
⑤彼氏はいる?
お決まりの5大質問です。
そもそも、話かけてくる子たちは基本的にお土産屋で働いている、いわゆる客引き。
その他、たまーにボート漕ぎだったり、チャイ屋にたむろしている子だったり、ただのナンパだったり。
最初は私も無視してましたが、無視しても喰らいついてきて、エンドレスで話しかけてくる。それで余計にイライラするので、話に乗っかった方がむしろ楽です。
もちろん、人にもよるけど、彼らの日本語レベルは本当にすごい。
例①
青年:「どこから来たの?」 私:「東京だよ」
青年:「東京のどこ?千代田区?足立区?中央区?中野区?目黒区?大田区?練馬区?中野区?・・・・」
東京都民でもそんなスラスラ言えんわ。ってくらい、区名が出てきます。
例②
青年:「今学生?」 私:「うん(嘘)」
青年:「大学どこ?早稲田?立教?明治?・・・」 私:「立教(嘘)」
青年:「あーじゃあ池袋か」
キャンパスの場所まで把握してるんかい!!
例③
話かけてくる青年を無視し、地球の歩き方を読んでいると・・・
青年:「何で無視するの?折角来たんだから会話も楽しまなきゃ!そんな『地球の迷い方』なんて読んだってさ、どうせ迷うだけだよ。歩き方じゃなくて迷い方だよ、それ。ちなみに僕の店は〇〇ページに載ってる〇〇って店だよ。見てごらん。」
私、無視してたのに不覚にも笑ってしまう。「迷い方」って面白いこと言うなーー
例④
私がちょっと腕をまくって腕時計が見えた瞬間。
青年:「あ、それダイソーの腕時計でしょ。105円。インドに来て、時計盗まれるの怖くてわざわざ買ってきたの?」
ハイ、すべて大正解です!あなたのおっしゃる通りです!!
このように、とにかくハイレベルすぎるのです、彼らの日本語会話力。
だからいっそ会話を楽しんだ方が面白い。
何も、正直に答える必要はないのです。
私も最初はマジメに答えてましたが、そのうち偽名、年齢詐称、国籍詐称まで…
青年:「名前は?」
私:「近松門左衛門」 こんなんでもいいんです。
青年:「何歳?」
私:「いくつに見える?」
青年:「22歳くらい」
私:「正解!」 それでもいいんです。
まぁ、この時の嘘が、その後出会った日本人の男の子にそのまま伝わり、後から訂正する際、非常に気まずかったという事態に陥りましたが。
青年:「彼氏いるの?」
私:「いるよ」
青年:「えー何人?」
私:「10人。So, I don't need any more.」←このフレーズ、インドでは結構使える。すんなり口説くのを諦めてくれます。
彼氏は1人。と答えてしまうと、「たった1人!?じゃあインドにも恋人が必要だね」という話になるので、ぜひトンデモナイ数を言ってみてください。笑
ちなみに、「日本人?」と聞かれた際、「韓国人」と答えてみました。
すると今度は韓国語で話しかけてきて・・・
おそらく彼ら、大学どころか中学・高校も行っていたかどうかだろうに、生きていくために必死に勉強したのでしょうね。そう考えると、ますます日本の外国語教育って大丈夫?と改めてギモンに思ってしまいます。
とはいえ、たまには一人で静かに過ごしたい。。。ということもあります。
そんな時に効果的なのは、ヨガをすること。
朝、ガンジス河を眺めて考え事をしたかった時に、いつものごとく青年に話しかけられ。その際、「ちょっとヨガしたいから一人にさせて」と言って瞑想を始めると、大人しく引き下がってくれました。
しかも離れた所から私を見守り、私に話しかけてくる観光客(インド国内の観光客が、日本人の私を見て「一緒に写真撮って~」と言ってくることがしばしあったのです)に対し、「彼女は今ヨガをしているんだから、あっちへ行け!」みたいな感じで追い払ってくれました(笑)
結局、ヨガを終えた途端、また話掛けにはくるんですけどね(^^;) その間に新しいカモが見つかれば、そちらへ行ってくれるかも?
と、まあここまでは割とハイレベルな青年たちとの会話を紹介しましたが、もちろん中には微妙なレベルの人もいます。
チャイ屋でたむろしていた彼。
「こんにちは!どこ行くの?」と話しかけてきたので、
「アッスィーガート(上流の方にあるガート)だよ。一緒に散歩する?」と誘ってみたら、「うん」と言ってついてきました。
デリーに住んでいるけど、2週間ほど休暇でバラナシに遊びに来ているとのこと。
日本語も少し話せますが、英語でのやりとりが多かったかな。たまに間違った日本語を使っていたので、正しい使い方を教えてあげました。(「借りる」のことを「パクる」って言ってたんだよね。日本語難しいけど…パクッちゃいかん、それは泥棒だ、と教えてあげました)
2kmくらい一緒に散歩して別れたんだけど、「帰りにまたチャイ屋の前通ってね」って言われて。
そして帰り際にチャイ屋に寄ってみると、「さっき日本語教えてくれてありがとう。これ、僕のおごり」と言ってチャイをおごってくれました♪
皆で夕暮れのガンジス河を眺めながら、チャイを飲んで、ピンク色のシャツ着たチャラ男にまた口説かれ。(笑)
とにかく、地元民との交流は楽しかったです。